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William Halstead-ウィリアム・ハルステッド-|堂島店(大阪)

2021-06-13|

いつもご覧いただきましてありがとうございます。

 

今回はこの夏の一着として仕立てた僕自身のスーツをご紹介させていただきます。
選んだのは、William Halstead(ウィリアム・ハルステッド)から深みのあるブルーが魅力的に思えたこちらの一着。
構成はWool 70%Mohair 30%。目付は330g夏ものにしてはかなりしっかりした地厚感です。
僕の主観になりますが、ウールの生みだす光沢が滑らかで優しい印象であるのに対しモヘアのそれは、受けた光を真っすぐに跳ね返す直線的な力強さがあります。

 

オーダーからひと月とちょっと。スーツになった姿は、想像したよりもいい具合にブルーが際立っていて「やった!」と心のなかで小さくガッツポーズ。
「これこれ!」と言いたくなるモヘアの光り方。この風合いはやっぱり夏特有で、着る人はさておき、見る人にはとても涼しげな印象を与えてくれます。
ちなみに日陰ではこのような表情に落ち着きます。
着用する上では、いくら通気性の良いモヘアといってもこれぐらい地厚感のある生地を夏に着るのは、さすがに暑いです。だからそこは我慢。でもその分だけのかっこよさはあります。この、モヘアのひとクセある感じが個人的にはとても気に入っていたり。

 

そもそも、真夏の陽の下ではモヘアに限らず何を着ようと暑くて。ただ屋外から空調の効いた部屋に入り、身体が涼しさを取り戻すまでの早さは確かに、ウールよりモヘアに軍配が上がると思います。
最後に補足ですが、モヘア混の生地がすべてゴリゴリの厚さというわけではありません。ウールの柔らかさのなかに、どことなく夏っぽさを漂わせるようにモヘアが交織されたものもあります。みんながみんな尖っている生地ばかりではないので、自分に合った一着を探してみてください。
とりあえず僕は、今年の夏はなるたけ涼しい顔をしてこのスーツを着ていこうと思います。

 

京都ビスポーク 堂島店
南 勇真