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職人の手|京都本店

2016-01-30|

オーダー業界のお話を少し…

久しぶりに京都ビスポークのスーツを縫ってくれている工房にお邪魔してきました。
ここ数年、オーダースーツ業界には他業種からの新規参入も多く、プレタ(既製品)ブランドもパターンオーダーの比率を上げてきており、10年前に比べオーダーというものが非常に身近になりました。

しかし、逆に「本物のもの作り」は、技術習得にとても時間がかかる「職人の世界」。

一般的なパターンオーダーのように、ある一定の範囲内にデザインや体型補正を限定することで、効率を優先したもの作りは数か月の研修で技術習得し、販売したり縫い始めたりできるのですが、このような長い時間をかけて技術と経験を積み重ねた職人さんは本当に貴重な存在となってきました。

服の命ともいえる大切なポイント、アームホールの工程。

テキスタイル(服地)メーカーで服地作りに携わっていたころ、実家に戻ると仕立て技能を持った私の祖父や父は、私の担当ブランドのスーツの袖をほどき、少し調整して袖を手付けしてくれました。すると驚くほど変わり腕が上げやすくなるなど着用感が変わり、見た目のすっきり感まで明らかに変わるんです。そんなことを思い出しながら、丁寧に仕事をしてくれる職人さんの手元を見つめてました。

本当のオーダースーツの世界は、経験を重ねた手による「サジ加減」が本当に大切。
パーツにクセ付けしたり、縫い目を割ったり…何千回、何万回握られたであろうアイロンの持ち手には、しっかりと職人さんの手の跡がつきます。

使い込まれたハサミに文鎮(ぶんちん)、尺にチャコ…何回も研がれたハサミはだんだん味がでてきてとてもかっこいいものです。

お客様の好みに合わせて型紙上でゆとり量をどれだけ与えるか?体型のクセをどう解消するか…私たちが現場でディスカッションし平面で設計する「型紙」を美しく立体的に縫い上げてくれるのが職人さんたち。
彼らのお陰で私たちの仕事対する思いを形にすることが出来ます。

私たちが日々の仕事で一番うれしい瞬間で、誇りややりがいを感じる瞬間の一つが、仕上ったスーツに袖を通されたお客様の何とも言えない笑顔を見た時。
しかしよく考えたら、その素晴らしいスーツを縫い上げてくれた職人さんたちはこの瞬間を目にすることはありません。

お客様からの良かったという声や嬉しそうな笑顔を縫製現場で頑張ってくれている職人さんたちにもっと伝えないと…一緒に行った九州のテーラー・黒木さんもそう言ってましたが、本当にその通りだと思います。

私たちのオーダースーツには、いい原毛を生み出すため羊を育てる人たちから、糸を紡ぎ、染色し、生地を織り上げる人まで入れると、本当にたくさんの人が関わってくれています。
関わる全ての人に感謝し、これからも頑張ろうと思いを新たにした一日でした。

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そして身に着ける醍醐味を知ってもらいたい…それがKYOTOBESPOKEのコンセプトです


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オーダースーツとオーダーシャツ専門店 京都ビスポーク

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