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「灰色の服を着た男!」|銀座店

2021-09-18|//

銀座店スタッフ峯崎が今シーズン仕立てたグレーフランネルスーツ(:FOX BROTHERS)

30年位前に「洋服屋で飯食っていくのだったら、この映画はしっかり見ておけ!」と粗野な上司に言われて仕方なく観た映画があった。「The Man in the Gray Flannel Suit」というちょっと古いアメリカ映画だ。粗筋は閉塞感を感じているビジネスマンがグレイフランネルスーツをテーラーで仕立て、それを装うことで次第に前向きな人生に変わっていく。そんな生活の中の葛藤を描写した映画だった。当時は映画の配信サービス等もなかったし、レンタル店に行ってもこんなマイナーな作品を探すことに苦労したことが内容より印象深く残っている。それよりも上司の言い方が何となく嫌いだった(笑)。昔は身内や内側の人間に対しては粗野な人が多かったな~。今じゃ、自分がそんな風になっていないか気になります。

当時、観る前はタイトルがなんてダサいんだろうとも思った。邦題がなんと「灰色の服を着た男」。洋題でも「The Man in the Gray Flannel Suit」。タイトルのつけ方がもう少し何とかならなっかのでしょうか。直球過ぎませんかね。映画のイメージとそこに至る過程がネガティブだったので、STAR WARSを観るような高揚した感覚がなかった。主演はグレゴリーペック。実際の上映は後だったがテレビで先に見て知っていた「ローマの休日」でヘプバーンと共演したカッコイイ俳優である。

最近では世の中便利になっていて、そんなマイナーな映画も意外と簡単に再び観ることができる。ダサい印象だったタイトルも「グレーフランネルスーツ」が如何にその時代の象徴的な洋服(服地)であったのかが想像できるいいタイトルだな~と思える。ウールフランネルは元々スポーティーな高級服地であり、グレースーツは派手さはなく品格の象徴でもあった。その辺は英国の服装に対する価値観と共通する。残念ながら、今ではグレーフランネルに対してそういう捉え方をする人は少数派ですね。また、この映画が言わんとする本質・重要なメッセージも何となくですが、わかった気がした。

その映画を観たせいか人生のあがりには、クルマは空冷の911!音楽はレコードで愉しむ。服はシャークスキンと麻かグレイフランネルで闊歩する。そんな老人になりたいと!何事にも影響されやすく勘違いする性格は変わりません(笑)。

そんな折、こんなフランネルが入荷してきた。「Fox Brothers & Co.」フランネルコレクションである。フランネルは立冬辺りの11月初旬頃から着ようと思うのでしばらく妄想する時間はある。他にもいいフランネルが入荷してくるであろうからしばらく待つことにしよう。イメージは何となくこんな感じかな~。

 

 

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原作は米タイム誌で働いていたスローン・ウィルス。タイム誌社内での昇進が同期入社より遅れていた時「ブルックス・ブラザーズでグレーのフランネルのスーツを注文しなさい」という上司のアドバイスに従った所、とんとん拍子に出世することになって「The Man in the Gray Flannel Suit」を執筆・出版しベストセラー作家になる。その映画化作品。

製作:1956年
監督・脚色:ナナリー・ジョンソン
主演:グレゴリー・ペック

 

京都ビスポークからのお知らせ

2021 AUTUMN&WINTER

FLANNEL COLLECTION

2021/10/2㈯~10/31㈰

全店にて開催

 

上記期間中に対象のフランネル服地でスーツ&ジャケットをご注文のお客様へは、焼き釦(水牛・ナット)のオプションを無料サービスいたします。

※内容は変更になる場合もございます。その際はご容赦ください。

銀座店 古賀

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